こじらせ人間の日常

アニメ・漫画・ゲーム・映画などの雑感

ご挨拶


はじめまして、ね子と申します!

わざわざこのような辺境ブログにお越しくださいまして誠にありがとうございます。


このブログでは主にアニメやマンガ、ゲーム、映画の感想などをゆるゆると綴っていきたいと思います。

基本的に更新は超マイペースなので世に出て何ヶ月も経ってからようやく記事にすることが多いです。

そのため、あくまで備忘録的な自己満足のブログとなっております。


カードキャプターさくら黒執事レイトン教授逆転裁判大逆転裁判がっこうぐらし!についての記事がメインですが、それ以外でも書きたいものがあれば書いていこうと思っています。

私が感じたことや思ったことをただただ書いてるだけなので、「ふーん」程度に適当に読んでいただければ幸いです。

それではどうぞごゆっくり…。

黒執事27巻までの考察 「ファントムハイヴ襲撃事件」の犯人は?


黒執事26巻ではついに双子の兄がシエル達の前に現れ、これまで隠し続けてきたシエルの秘密がいよいよ明かされる形となりました。

双子説が囁かれるようになってからかなり経つと思いますが、説を確信していたファンにとっては「とうとう姿を現しおったな…!」という感じだったのではないでしょうか。

そしてその後描かれる回想ではもう伏線回収しまくりで、本当に見事としか言いようがない。さりげないセリフとかほんの小さなコマにも伏線が張り巡らされていて、「これもそうだったのか!」と驚くばかり。もうちょっとしたアハ体験ですよ。これを10年も前から考えていたなんて枢先生マジですごい。


さて、そんな回想シーンではこれまで断片的にしかわからなかった、すべての災厄の始まりにして最悪の事件である「あの日」の出来事も詳細に描かれています。

そこで今回は誰もが気になっているであろう「ファントムハイヴ家を襲った犯人は一体誰なのか?」について、新たに判明したことと合わせて考察していきたいと思います。



※当ブログでは本物のシエルを「双子の兄」、双子の弟で坊ちゃんを今まで通り「シエル」と呼んでいます。ややこしいと思いますがご了承くださいませ…。



まず、襲撃事件の犯人については様々な説があると思いますが、その中でもファンの間で囁かれているのが「シエル黒幕説」ではないでしょうか?つまり、双子の兄がご乱心して皆殺しにしちゃった説。

結論から言いますと、当ブログでも黒幕は双子の兄ではないかと考えています。

実は、私自身最初は「でも家族を殺す理由なんてないよなぁ…」と双子の兄黒幕説をあまり信じていなかったのですが、26巻や27巻の回想を読み進めるにつれ「おやおやこれは…?」と感じる部分がいくつかあり、黒幕説の確率はもしかしたらかなり高いのではないかと思うようになりました。

以下、黒幕説を裏付ける根拠となるポイントを一つずつ見ていきたいと思います。


●双子の兄からシエルへの異常な愛

回想で描かれる双子の兄は、外に遊びに行けないシエルのために一緒に部屋で遊んだり、咳でつらそうなシエルのためにホットミルクを持ってきてくれたり、ごく普通の「弟思いの優しいお兄ちゃん」という感じでした。

しかし、「将来はロンドンに出てオモチャ屋さんになりたい」というシエルに対して「どうして僕を一人にするの?」とあからさまに不機嫌な様子を見せ、「シエルと離ればなれになるなら伯爵になる勉強なんかしたくない!」と駄々をこねるなど、次第に弟思いを通り越してヤンデレなのでは?と感じる要素が出てきました。(シエルは兄のことを「優しい」と言っていますがシエル以外に優しくしている場面がない)

そして26巻132話で父ヴィンセントと母レイチェルに「伯爵になれば弟を支えてあげられる」などと諭されたあとのシーン。

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パッと見は両親の言葉に納得したように思えますが、直前の「やっぱり僕はファントムハイヴ伯爵になるしかないんだね」のどこか諦めを感じるつぶやき。


僕はどう足掻いても伯爵になる運命

でも弟はここから出て行ってしまう

そんなのは絶対に嫌だ

そうだ僕達二人の邪魔をする奴らはみんな消してしまえばいいんだ!

「(どうすればいいか)わかったよ!」ニコッ


もし頭の中でこう考えていたとしたら…?

大好きな弟とずっと一緒に暮らすために、双子の兄はこの瞬間ファントムハイヴ家を抹殺することを決めたのかもしれません。


●当主の指輪

伯爵になる勉強なんかしたくないと言う双子の兄を説得するとき、レイチェルはヴィンセントから指輪を借りて「それはファントムハイヴ伯爵だけが着けられる特別な指輪」だと教えていました。

ファントムハイヴ家が襲撃された際、双子の兄は「他の誰にも渡しちゃいけない」と父の遺体から指輪を貰ってきたようですが、よく考えてみると、あちこちに使用人の死体が転がりしかも両親まで殺されている状況で指輪のことを思い出し血まみれの遺体から外す、なんてことが10歳の子どもに出来るのだろうか?と。普通ならシエルのようにパニックになって、とてもじゃないけど冷静ではいられないと思います(双子の兄の場合本当に出来そうな気もするからこわい)。

そして注目すべきは27巻139話でセバスチャンに「指輪は私が取り出しましょうか」と言われ「これは長男<ぼく>の役目だから」とシエルが断ったシーン。

これと全く同じセリフが134話にありますが、それは18時を過ぎてもなかなか迎えが来ず、双子の兄が「下の階を見てくる」と言い「僕も行く」とついて行こうとしたシエルに対し「これは長男<ぼく>の役目だから」と断ったシーンです。

シエルの言う「長男の役目」とは指輪は自分自身で手に入れるということ。そうすると、双子の兄の場合は指輪は自分自身でヴィンセントの遺体から手に入れることを意味しているのではないかと思います。

ファントムハイヴ家当主に代々伝わる指輪の大切さを聞かされていたから、指輪だけはきちんと手に入れなければならないと決めていた。だから「これは長男の役目だから」と一人で指輪を外しに行ったのではないでしょうか。

ヴィンセントの遺体があることを知っていた、もしくは指輪を貰うつもりでいたのなら双子の兄はあの日何が起こるのかをあらかじめ知っていたことになります。


●タナカを襲った人物

双子の兄黒幕説において極めて重要とされているのが、タナカさんの「シエル様は…あなた様には酷すぎ…」というセリフと、犯人と真正面から向き合っていたにもかかわらず「犯人は見ていない」という証言。

当初は「シエル様は…」に続く言葉として「殺されてしまった」などが当てはまるかと思われていましたが、回想でもわかる通り双子の兄はその時点では生きていました。なので「発狂している」「おかしくなってしまった」などが続くと思われます。

そして「犯人は見ていない」発言ですが、タナカさんは「このことは墓の中まで持ってゆくつもりでした」と回想が始まる前に言っていますが、「坊ちゃんが双子であること」を隠し通すという意味だけでなく「双子の兄がファントムハイヴ家襲撃の犯人であること」も含まれているのではないか、という気がします。

以上の2点に加え、27巻134話でタナカさんが刺されたこのシーン。

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子どもにしてはかなり上のほうを刺していて背丈的に双子の兄には厳しいように思えます。

こちらがシエルとタナカさんの身長差。

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しかし、同じく27巻134話のこのシーン。

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この「キィン」という音は刃物同士がぶつかっている音だと思います。恐らくですがタナカさんはこのとき日本刀を手にしており、双子の兄は剣を手にしていたのではないでしょうか。剣ならば長さが十分あるので上のほうも刺せますし、フェンシングの手ほどきをフランシスから受けていたので剣の腕も上がっていたと思います。

もちろんタナカさんに勝てるはずはありませんが、相手が双子の兄であればタナカさん側から攻撃なんてできません。双子の兄の攻撃を受ける一方であったのを、シエルに気を取られた瞬間に背後から刺された。ただ、子どもの力だったため深くは刺さらず一命を取りとめたのだと思います。

これらの理由から、タナカさんを襲った人物は双子の兄で間違いないと思います。


●「お前があんな選択をしたせいで」

双子の兄黒幕説の可能性が高まってからもう一度全巻読み返したのですが、16巻に27巻の伏線がいろいろとあったことに気づきました。

まず、16巻93話からのチェス盤の上で双子が対話しているときのシーン。

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そしてこちらが27巻135話で黒ミサの儀式のため衣装に着替えさせられたシーン。

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着ている服や背景の装飾が同じです。


そして、16巻95話での双子の兄のこのセリフ。

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右端に描かれているのはヴィンセントらしき人物ですが、ここにいるのは「シエルによって犠牲になった人」です。マダム・レッド、ジョーカー、ドールは女王の番犬の任務遂行中に命を落とし、双子の兄もシエルがセバスチャンと契約したため魂を喰われてしまいました。

しかし、ヴィンセントの死にシエルは何の関係もないのでは?と当時は疑問に思っていたのですが、双子の兄の言う「お前があんな選択をしたせいで」とは、シエルの「将来はロンドンに出てオモチャ屋さんになりたい」というあの決断のことだったのではないでしょうか。

シエルが自分の元を離れて暮らすなんて選択をしたせいで双子の兄はファントムハイヴ家を抹殺することを決め、ヴィンセントも犠牲になった。だから「シエルによって犠牲になった人」の中に描かれているのだと思います。

それにしても、子どもの頃の「オモチャ屋さんになりたい」という無邪気な将来の夢がこんな悲劇を生むことになるとは、なんともつらいですね。そもそもシエルがオモチャ屋さんになりたいと言ったのも、父や兄のように一人で何でも出来る立派な人間になりたいという想いからですし、兄を心から尊敬しているからこそ迷惑をかけないように生きたいという気持ちもあったと思います。

兄弟のほんの少しのすれ違いから歯車は狂ってしまったんですね。


●まとめ

最後に、「ファントムハイヴ邸襲撃事件」について一連の流れを整理したいと思います。


ファントムハイヴ家を抹殺することを思いついた双子の兄は12月14日の誕生日に決行する計画を立てた。使用人の数から双子の兄一人では無理だろうと思うので、何者かにファントムハイヴ邸を襲撃することを依頼したのではないでしょうか。

そして18時を過ぎ、すべてが終わった頃を見計らってヴィンセントの元へ指輪を取りに行く。両親を殺したのは双子の兄かどうかわかりませんが、二人がほぼ無抵抗で刺されていることからその可能性は高いかと思います。

使用人たちは依頼された何者かが殺したのだと思いますが、唯一タナカさんだけは生き残っていた。そこで双子の兄が自らの手で仕留めようとしているところにシエルが現れ、背を向けたタナカさんを双子の兄が刺した。

本当は協力者も殺して口封じするつもりだったのかもしれませんが、最後に裏切られ、シエルを人質に取られたか自分もタナカさんを刺したあと捕まったかで双子は拐われてしまう。檻に入れられたあと双子の兄が「誰にも負けない力があれば…」と自分を責めていたのもそのせいではないでしょうか。



以上が「双子の兄黒幕説」の私なりの考察になります。

まず協力者の何者かって誰だよって感じだし今更感のある話もあるだろうし何言ってるのかよくわからない部分もあったと思いますが、こういう考えもあるんだなくらいに思っていただければ幸いです。


黒執事の10年分の秘密が明かされ物語もいよいよ終わりに近づいているなと感じますが、まだまだ謎は残っていますし、シエルの復讐相手が双子の兄ならばこれからがもっと面白くなりそうですね。

残っている謎といえば、シエルの本当の名前もまだ明かされていませんよね。

個人的には、最終回で復讐を果たしたシエルが無事(?)セバスチャンに魂を喰われ、お墓に彫られた「○○○・ファントムハイヴ 安らかにここに眠る」で名前が明かされるのかなと勝手に想像してます。なんだか最後の最後まで明かされないような気がしますけどどうでしょう。


次巻は久しぶりにもう一人の黒幕であるアンダーテイカーも登場するようで楽しみです。

(2019年まで長いなぁ…。)

黒執事27巻 感想


世界で一番マイペースなブログですこんにちは。

26巻が発売されてから半年以上も経つのにまだ感想記事を書いていないのですが、一刻も早く27巻について語りたくて更新してしまいました。

いつもだったら発売されてから一ヶ月経たないと書き始めないのに今回は発売から一週間ちょっとで書いている奇跡。


それでは以下、27巻を読んでの感想となります。



※ネタバレ含みますのでご注意ください。



※当ブログでは本物のシエルを「双子の兄」、双子の弟で坊ちゃんを今まで通り「シエル」と呼んでいます。ややこしいと思いますがご了承くださいませ…。



さて、まずは簡単に26巻の内容をおさらいしますと、アグニが何者かによって殺され、死んだはずの双子の兄がついに登場、ファントムハイヴ邸が襲撃される12月14日までの回想が描かれました。

27巻はその回想の続き、「あの日」に一体何が起こったのかや生贄としての1ヶ月間の地獄のような日々、そしてセバスチャンとの契約についてまでが描かれています。


前巻から伏線回収回となっておりますが、26巻の幸せな日々の回想とは打って変わって27巻は目を背けたくなるほどの惨状が描かれていましたね。いやマジで大人がクソすぎてクソ。

そんな中でも個人的にお気に入りのシーンは双子の兄が月明かりに照らされながら指輪を飲み込むシーン。飲み込むときの舌の出し方とか飲み込んでるときの恍惚とした表情とか飲み込んだあとの指を口に当てる仕草とかすべてが素晴らしい。27巻のMVPを差し上げたい。

余談ですが、双子のお兄ちゃんはアニメ「黒執事Ⅱ」のアロイスに雰囲気が似てますよね。ヤンデレっぽい感じとか狂気さを感じるところとか。アロイス派の人はきっと双子の兄派なんですかね。私は坊ちゃん派です。


まあそんなことは置いておいて、今回初めて悪魔との契約シーンがガッツリ描かれたわけですが、セバスチャンから願いを聞かれた際「復讐する力が欲しい」とすぐに答えたように見えて、シエルの中ではいろいろな葛藤があったんですね。

その中に「セバスチャンだって僕の言うことはきかなかった」というセリフがありますが、最初シエルが執事の名をセバスチャンにしたのはただ単に 執事=下僕=犬 だからだと思っていました。

でもあのセリフを見て、シエルにだけ意地悪をしてシエルの言うことだけは聞かなかった飼い犬のセバスチャンという名を、これからは自分の命令に絶対服従する執事の名にすることで、

「セバスチャン=言うことを聞かない犬」

ではなく

「セバスチャン=言うことを何でも聞く犬(下僕)」

のイメージに上書きしたかったのかな、と思いました。双子の兄には懐いていたようなので、シエル・ファントムハイヴとして生きていくためにそうしたかったのかなと。何を言ってるのかわからないですねすみません。

シエルは飼い犬のセバスチャンに対して苦手意識があったようですが、回想で「窓からみんなの様子を見るだけ」と部屋から出てきたシエルに吠えていたのは、体が弱いシエルを外に出さないため、つまりシエルを守るために吠えていたんじゃないかなと。

ファントムハイヴ邸が襲撃されたときシエルの服を引っ張ったのも「俺が見てくるからお前はここにいろ!」って言ってるように見えますし。セバスチャンはもう一人のお兄ちゃんみたいなつもりだったんだ…いい奴じゃんセバスチャン…。

その後、契約内容についてシエルとセバスチャン(悪魔)が交渉するシーンは悪魔と人間の契約ってこんなにちゃんとしてるんだ…って感じでしたね。血と死体に囲まれながら悪魔とテーブルを挟んで契約交渉する少年がシュールすぎて。

シエルもあんなことがあったあとでしかもすぐ隣に兄の死体があるのにめちゃくちゃ冷静で感心しちゃいました。私がもし悪魔と契約するなら「5000兆円欲しい」って何も考えずに言うと思う。

あと、シエル自ら指輪を兄の体から取り出そうとしたのも驚きでした。結局はセバスチャンが取り出しましたけど、この時から「シエル・ファントムハイヴ」として生きていく覚悟を持ったんですね。


シエルは病弱で臆病な自分とは違い、強くて優しい兄のようになりたいと願ってこれまでの自分を棄て、兄の名である「シエル・ファントムハイヴ」として生きようと思ったわけですが、シエルは十分強くて優しい少年だと私は思います。

26巻の回想でヴィンセントと一緒に領地の視察に行ったシーンがありましたが、領民が不便なく暮らせるよう整備するのが領主の務めだと聞いて、「みんなのお願いを聞くのは大変そう」と言ったシエルに対し「でも羊だって餌がなければ余所へ行ってしまう」と兄は言っています。

領民の願望をすべて聞いてみんなが快適に暮らせるようにしたいと考える弟と、領民を家畜に例えてしっかりお世話しないといけないと考える兄。「女王の番犬」としての仕事を全うできそうなのは兄ですが、誰にでも優しく領民から慕われることができそうなのは弟のほう。ヴィンセントもそれに気づいている様子でした。

寄宿学校編で真夜中のお茶会にビザールドールが現れ、腰が抜けて動けなくなってしまったハーコートくんちゃんをシエルが助けたとき、それを見ていたアンダーテイカーが「同じファントムハイヴでも先代達とは違う」と言っていましたが、ヴィンセントをはじめ女王の番犬としての務めをしてきた彼らはそういう場面で迷いなく切り捨ててきたのだと思います。

他にも、どこにも居場所がなかった使用人たちを屋敷で傭ったり、豪華客船編で逃げ遅れたリジーを助けに戻ったり、スネークやサリヴァン、ヴォルフ、バイオレットなどなどシエルに救われた人はたくさんいます。

もちろんただの善意ではなく利益を考えてのこともあるでしょうし、中には救えなかった命もあります。ですが、双子の兄ならば恐らく全員見殺しにしていたのではないでしょうか。婚約者であるリジーさえも自分の命を懸けてまでは助けなかったと思います。

シエルは自分自身のことが嫌いなのかもしれません。でも、心優しくて、自分の弱さを知っていて、少し照れ屋で、守るべきもののために一生懸命になれるシエルが私は大好きですし、そんな坊ちゃんだからこそこんなにもみんなから愛されているのだと思います。

今はいろいろあってリジーやソーマから距離を置かれてますが、必ずシエルの元へ戻ってきてくれると信じてます。絶対に…!

なんだかシエルへの愛を語る記事になってしまいましたが、とりあえずはこの辺で。

次回は27巻までの考察をしたいと思います。

『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』感想


もうすでに発売から2ヶ月経ってしまいましたが、『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』をクリアしての感想を。



※ネタバレ含みますのでご注意ください。



レイトン教授シリーズの正式な続編ということでかなり楽しみにしていたレイトンミステリージャーニー。

プレイした感想としては、これまでのレイトンとは雰囲気がだいぶ違うなぁという印象。スマホでも遊べるということもあって、やり込むよりは気軽にサクッと遊ぶ作品だなと思いました。どちらかといえばミステリールームに近い気がします。

なのでこれまでのレイトンをプレイしてきたファンにとってはもしかしたら物足りなさを感じてしまうのではないかな、と。プレイ時間は39時間で超文明Aの遺産と同じだったのですが、体感では超文明よりも短く感じました。もう少しシリアスな描写を求めてしまうのは悲しき性なのでしょうか。

ただ、事件を解決するためにロンドンの街を奔走する感じが「探偵という名のなんでも屋」っぽくていいですね。カトリーとシャーロのやり取りも微笑ましいですし、先ほどと逆のことを言うようですが作品全体に流れるほのぼのとした雰囲気は好きです。


それではここから各要素について思ったことなどを書いていきたいと思います。



・システム
基本的なシステムは今までのレイトンシリーズとほとんど変わってないですね。ひらめきてちょうはこれまでのふかまるナゾ、フリートークはこれまでのエピソードと同じです。

新しい要素としては、主人公の服を着せ替えたりレイトン探偵社の部屋を模様替えしたりできるようになってます。課金することでレイトンやルーク、レミなど過去作に登場したキャラクターの衣装に着替えることも可能だとか。これは個人的にかわいいなとは思いますが、お金を払ってまでは…という感じ。早期購入特典とかだったら嬉しかったですね。

あとはいつも通りミニゲームも3種類あります。これ、私だけなのかわからないんですけど、アクセサリーショップと迷路が遊べるようになったときになぜかもう全部クリア済でいきなりカトリーからの挑戦状が解放されたんですよね。で、ステージが追加されてもクリアしてあるっていう。ディナーではそんなことなかったんですけど、これって不具合でしょうか。なのでショップと迷路はほとんどやってませんすみません。


・操作性
多分スマホ版に対応してのことなのでしょうが、タッチペンでの操作が基本。ボタンで何でもやりたい派としてはなかなか不便でした。もう少しボタンでの操作もできるといいのになぁという願望。


・ナゾ
正直に言って今作で一番ひどいと感じたのがナゾでした。

まず問題の意味がわからない。私の頭がちょっとアレなせいもあると思いますが、何を求められているのかがわからなくて答えに戸惑ったナゾが多かったです。ヒントを全部見てもわからずとりあえず適当にやったら正解したというのもいくつか。

多湖先生のナゾが無性に恋しくなってしまいました。


・ストーリー
これまでとは違って1話完結になっており、途中からは好きなエピソードを選択して進めていけるシステム。ここはミステリールームの要素が強いですね。

「ひらめきてちょう」で文字通り事件に関わりそうなピースを集めてパズルを完成させると真実が見えてくるというのはわかりやすくていいと思いますが、わかりやすすぎてカトリーが推理を披露しても「えー!?そうだったの!?」とならなかったのが残念でした。もう少しひねりがあってもよかったかなと。

あと、エピソード12で大富豪たちやノアくんの秘密が明かされましたが、あまりに唐突すぎてこちらも「えー!?そうだったの!?」とはならず…。復讐がどうたらこうたら言われてもいやいや君今までそんな素振り見せなかったやん、という。もっと伏線とかあれば変わってきたのかなと思います。


そして、今作での一番気になる点でもある「カトリーは誰の子なのか?」についてが最後の最後で判明しましたね。予想通りカトリーは養子でレイトンは結婚していないみたいです。

フリートークでカトリーが「兄のことよろしくね」とルーシーという人物宛に手紙を書いていましたが、ルーシーというのはミステリールームのルーシー・クレイラのことだと思います。とすると、兄というのはアルフェンディのことでしょうね。もしかしたらレイトンの息子の存在はなかったことにされるんじゃないかと思ってたのでよかったです。

アルフェンディはスコットランドヤードの事件分析官なので、同じく分析官のジェラルディンとも何か関わりがあるかもしれませんね。ルーシーと一緒に今後登場しそうです。


このミステリージャーニーの世界が時間旅行から何年後の話なのか具体的にはわかりませんが、カトリーが7歳頃までにはレイトンに引き取られていることやヒゲマフラーがおじいさんになっていることから考えると、少なくとも14年以上は経っているのではないかと思います。

となると、時間旅行のときにレイトンは37歳だったので現在51歳、ルークは13歳だったので27歳ということになります。アラフィフのレイトンとアラサーのルークはあまり想像したくないというかできないですね。

レイトンは今後登場すると思いますが、ルークが登場する可能性は低そうです。レミとかアロマとかも出てきてくれないかなぁ…。



さて、レイトンの新作ということで期待が大きかった分やや厳しめの感想になってしまいましたが、なぜレイトンは行方不明になったのか、現在はどこでどうしているのか、なぜカトリーたちを養子にしたのか、などなど気になる点が今後明らかになってくると思うのでそこは楽しみです。

あとシャーロの正体もわかっていませんしね。もしかしたらレイトンが犬に姿を変えられて記憶を失ってる可能性もありますし。いやないか。


次回作に期待です!

『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』感想


大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』をクリアしての感想です。



※ネタバレ含みますのでご注意ください。



まず、プレイし終わって最初に出てきた言葉が「これは超大作だ…」でした。

前作の1では様々な謎を残したまま終わってしまったため低評価が目立つ結果になっていました。

私も1をプレイしているときは4話あたりであまりの話の進まなさに不安になり、「あれ、これ全10話だったりする?」と思ったりもしました。そのままエンディングを迎えても「まあ続編はあるだろう」くらいにしか考えてませんでしたけども。

それよりも大逆転裁判の世界観がとにかく好きだった私は1の時点ですでに神ゲーが確定していたのですが、今回の2ではさらに期待を上回る面白さでもう圧倒されました。「すべての謎が解き明かされる」の言葉通り、1での伏線も見事回収されてました。

正直、2話までは見たことのあるキャラクターに見たことのある場所ばかりで新鮮味がないなぁと感じてしまったのですが、3話から急に面白くなってそこからのラストに向けての盛り上がりが素晴らしかったです。

人物もこれまで以上にぬるぬる動いてるし、探偵パートでは横だけでなく縦にも調べられるようになってるし、共同推理はスピード感と動きが増してるし、音楽は相変わらず素敵だし。

本当に何もかもすべてに感動しました。


では、ここから各話についてざっと感想を。



第1話 弁護少女の覚醒と冒險

おなじみチュートリアル的な1話は日本に戻った寿沙都さんが主役。

とにかく男装した寿沙都さんが美少年で目の保養になります。ありがたや。コスチューム変更に龍太郎くんも加えていただきたい切実に。

目の泳ぎっぷりとか壁にぶつかって突っ伏す仕草とか、なるほどくんの癖がうつっちゃってるのがかわいいです。

PVで寿沙都さんがお墓の前に立っている映像があったのでお父上死んじゃったか…と思ったんですが普通に生きてましたね。しかもものすごい重要人物でした。


第2話 吾輩と霧の夜の回想

前作で夏目漱石氏が被告人として法廷に立った事件の後に起こったもう一つの事件の話。

ここで前作に登場したもう一人の下宿人や黄色い男性、そして被害者のビリジアン・グリーンの素性が判明します。

ペテンシーの顔を見てると殴りたくなるのは私だけじゃないはず。

バスカビル家の首輪が見つかったときBのイニシャルから「えっ…もしかしてバンジークスの首輪…?」と良からぬ妄想をしてしまったのは私だけじゃないはず。

そういえば漱石さんが被告人となった事件はどちらも殺人未遂で終わったんですね。運が良いのか悪いのか。いや漱石さんはやってないんですけど。


第3話 未来科学と亡霊の帰還

前作からも話に出てきた倫敦万博の開催、そしてすべての事件の中心にある《プロフェッサー》についてが初めて語られ、いよいよ物語が核心に迫ってきた感じの第3話。

ほら、私ってアイリスちゃんがすごい好きじゃないですか?(唐突)

アイリスちゃんのコスチューム変更がなくてガッカリしてたら3話からお出かけ用の服にお着替えしてくれるんですよ!かわいい!

個人的にバンジークスの執務室を調べてるときのなるほどくんとアイリスちゃんのやり取りが好きです。特に、樽を調べたときのアイリスちゃんの反応がかわいくてお気に入り。

あと、私は見逃さなかったのですが万博会場に着いたときなるほどくんが「気をつけて、手を離さないようにしようね」ってアイリスちゃんに言うんですよ。これってつまり2人は手をつないでるわけじゃないですか。23歳の男子大学生と10歳の少女が手をつないでるわけじゃないですか。

ありがとうカプコン


第4話 ねじれた男と最後の挨拶

3話のラストで亜双義が生きていたことが判明し、プロフェッサーの正体は亜双義の父だったという急展開を受けての4話。

なんとここではグレグソン刑事が殺害され、その容疑者としてバンジークス卿が逮捕されてしまうこれまた衝撃の展開。

いやフラグは立ってたしそうだろうなとは少し思ってたけど、グレグソン刑事好きだったので悲しいです。ジーナちゃんが「ボスの仇を討って…必ず犯人を捕まえて!」となるほどくんに涙ながら訴える場面はこちらも泣いてしまいました。

それと関係者ファイルのグレグソン刑事の部分が、亡くなってからは「厳格で真面目に捜査をこなし、フィッシュ&チップスを愛した」って過去形に変わるんですよね。そこも無性に淋しくて。

そして4話の最後ではホームズの相棒が御琴羽教授だったというさらに驚きの事実が明かされます。「ホームズの相棒はワトソン」だと誰もが思ってますから、ジェゼール・ブレットに殺害されたワトソン博士かもし違うとしても他のワトソンという名前の人物だと決めつけてしまってたわけです。アイリスちゃんもワトソンですし。ここはすっかり騙されちゃいました。


第5話 成歩堂龍ノ介の覺悟

最終話ではグレグソン刑事を殺害した真犯人、そしてすべての事件の黒幕であるヴォルテックスを追いつめていきます。

途中で探偵パートになり自らがホームズの相棒として調査してる気分になれるのがいいですね。ネズミ捕りを調べたときの御琴羽教授がはっちゃけてて好き。

プロフェッサー事件でクリムトを操って邪魔者を消してたのも、捏造した証拠品で亜双義の父親を犯人に仕立て上げたのも、バンジークスに死神の名を背負わせて裏でグレグソン刑事らに殺害を命じてたのも、全部がヴォルテックス卿の仕業だったと。正直、「でしょうね」という感じは否めない。

正義のためとは言いつつ自分の手は決して汚さないあたりが何とも卑怯ですよね。この絶大な権力者をどうやって追いつめるのかなぁと思ってたらさらに絶対的な権力者である女王陛下が登場とな!文句なしに
ぶちのめされてスッキリしました。

結局、プロフェッサーの正体は亜双義の父に見せかけてのクリムトに見せかけてのヴォルテックスということでいいんですよね?

プロフェッサーと聞いたときは「professor=教授、ということはまさか御琴羽教授が黒幕…!?」と安直な考えをしてしまったものです。そういえばメグンダルがハッチの店に預けたコートの合言葉も「プロフェッサー」でしたよね。これも伏線だったのか…。


そしてエンディングもめちゃくちゃ良かったですね。

水平線から昇る朝日を背に親友2人が剣を交わらせていつか法廷で闘うことを誓い合う光景なんて美しいとしか言いようがない。

逆転裁判の男女ペアって、なるほどくんと真宵ちゃんはもはや家族だし、オドロキくんとみぬきちゃんは本当の兄妹だし、御剣検事とメイちゃんは兄妹みたいなものだし、心音ちゃんとユガミ検事も兄妹みたいだし、恋愛関係と呼べる組み合わせってないように思うのですよ。兄妹多いな。

でも大逆転裁判は三角関係じゃないですか。(断言)

寿沙都さんは亜双義のことを「一真さま」と下の名前で呼んで慕ってるし、まあ亜双義は「御琴羽法務助士」って堅苦しい呼び方ですけど多分昔は「寿沙都」って呼び捨てにしてたと思うんです。というかしてて欲しい。この2人がお互い信頼してるのはよくわかります。

でも寿沙都さんは亜双義のそばにいるよりなるほどくんのそばにいることを選んだわけです。「成歩堂さまの隣には私がいないと」と思ったわけです。そしてなるほどくんも寿沙都さんに隣にいて欲しいと思ってるわけです。

だって「言えるわけがない。一緒に来てほしいなんて」からの「寿沙都さんが隣にいればどんな法廷も怖くありません!」からの「ふつつか者ですがよろしくお願いします」ですよ?

これはもうプロポーズじゃないか!!!!!

現代のなるほどくんがいるということは当然ご先祖さまのなるほどくんは結婚しているということ。

成歩堂龍一の家系図をたどったら成歩堂龍ノ介の隣に寿沙都の名前がきっとあるのではないでしょうか…!



…と、なんだか熱くなってしまいましたがこれくらいにしておいて。


とにかく私が言いたいのは、大逆転裁判2は間違いなく今までの最高傑作だと自信を持って断言できる素晴らしい作品だということです。

大逆転裁判3もお待ちしておりますとも!

黒執事25巻までの考察 「シリウス」の正体は?黒幕は一体誰か?


黒執事25巻ではいよいよシエルの「あの」秘密が明かされる展開になり、どうやら物語も終わりに近づいている様子。

そこで今回は、シリウスと呼ばれる人物の正体は?リジーはなぜミュージックホールに留まり続けるのか?そしてこれら一連の事件を操る黒幕の存在について現時点での私なりの考察をまとめてみたいと思います。


まずはじめに、これから考察するにあたって前提となる事柄について話しておきたいと思います。

もうほとんどの方がお気づきだと思いますが、実はシエルには双子の兄がいて、その兄は黒ミサで生贄として捧げられシエルは兄の死と引き換えに悪魔であるセバスチャンを喚び出し契約しました。

その後は自身が兄の名であるシエル・ファントムハイヴとして生き、現在シエルと名乗っているのは双子の弟。

個人的にシエルの本当の名前は「ノエル」じゃないかと思っております。理由は特にないんですけど何となくノエルっぽくないですか?シエルとノエル。うん、いい響きだ。

アグニが見てしまった写真は双子が写っている写真で間違いないですね。シエルが2人いるわけですからアグニもそりゃあんな顔になります。

で、この「シエルは双子であり現在シエルと名乗っているのは双子の弟」というのが重要になります。

とりあえず「シエル」と言ってもどっちのことかややこしいので、「シエル」は今のシエル、兄のほうは「双子の兄」とここでは呼ぶことにします。


シリウスの正体は?

未だに謎に包まれている「お星様」と呼ばれる4人ですが、25巻122話ではほんの少しだけその正体につながるセリフ(それぞれの部屋からブラバットに声をかける場面)がありました。

まず、質素な部屋に住んでいるカノープスは口ぶりからは男か女かわからず。正直一番謎の人物です。ベガは予想通り双子の女の子でした。一番状態が心配だったポラリスはどうやら執事みたいですね。とりあえず会話はできるようで安心?しました。誰の執事なのかは気になるところですが…。

そして、問題のシリウス

シリウスだけここではセリフがありませんでしたが、24巻115話ではシルエットが描かれバイオレットに対して「おいで」と声をかけています。

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で、このシルエットなのですが、23巻113話でリジーがシエルらしき人物と会っていたときのシルエットと…

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…似てませんか?

え?まさかシリウス=シエル?と思ってしまいそうですが、もう一人シエルにそっくりな人がいました。

そう、双子の兄です。

つまりシリウスの正体は双子の兄なのではないかと思います。血液型による分類で星の名が決められていたので、シリウスはAB型。そしてシエルもAB型。シエルたちは恐らく一卵性なので血液型も同じAB型になります。

そしてシリウスが双子の兄であることを裏づける証拠となりそうなのが25巻124話のこのシーン。

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このバイオレットの驚き方と直後の「君か…」というセリフから、バイオレットはシリウス、つまり双子の兄が目の前にいると思い込んだためここまで驚いたのでは?バイオレットはシリウスの顔を知っていますし、自分の血を抜かれているので当然恐怖心があるはずです。実際ブラバットに「シリウス様の光が弱まってるからきらめきを分けてほしい」と言われたときも怯えている様子でした。

以上のことから、シリウスの正体は双子の兄であることはほぼ間違いないと思います。


リジーはなぜミュージックホールに留まるのか?

シリウスの正体がはっきりしたことで「シリウス=双子の兄=本物のシエル」と考えれば、リジーが頑なにミュージックホールから戻ろうとしない理由も予想がつきます。

恐らくリジーは現在のシエルが兄になりすました弟のほうで、本物のシエルは亡くなっているという真実を知ってしまったのではないでしょうか。

23巻113話の「あたしじゃシエルを助けられない」というセリフは、シエルの血液型がAB型なのに対してリジーはB型のため輸血しようにもできない、ということではないかと思っています。

そしてこの「シエル」は兄のほうを指していて、自分の本当の婚約者であるシエルを助けたい、つまり生き返らせたいためにホールに留まり続けている。だから邪魔しようとするセバスチャンを排除しようとした。

ブラバットが占いで婚約者について何か大きな悩みを持っていることを言い当て、「明るい未来は悩みの先にある」と言われたき、リジーは何か思いつめたような顔をしていました。

シエルがあの事件のあとすっかり顔つきも性格も変わってしまい笑顔を見せなくなったこと、イースターのときのエッグなど記憶までおかしいこと、弟の持病のはずの喘息の発作。リジーはシエルの前では明るく振る舞っていますが、今目の前にいるシエルは弟のほうではないか?ということに薄々気づいていたのかもしれません。

だからこそ悩みをブラバットに言い当てられ、「相談したいことがあればまたおいで」と言われたリジーはホールに通った。そこで真実を知ってしまった。

やはり本当の婚約者は兄のほうですし、体が弱くほとんど外に出られなかったシエルはリジーともそこまで親しくなかったのではないでしょうか。だから愛称の「リジー」と呼ぶことに慣れておらず「エリザベス」と呼んでいた。

実は本当のシエルはすでに死んでいる、だが生き返すことができるかもしれない、そんなことを言われたら協力するに決まってます。そしてホールに留まり、実験を邪魔する者を排除して欲しい…そう言われたのではないでしょうか。

それがリジーがホールに留まり続ける理由だと思います。


黒幕の存在について

これまでの考察からわかる通り、ミュージックホールの目的は大量の血液を集めて「お星様」たちに輸血、特にシリウスであるシエルの双子の兄に輸血をして生き返らせようとしているということです。

では、一体誰がそんなことをしようとしているのか?

オセロの言う「人間は持たない知恵を持つ」人物、そして今までの事件にも関わり裏で密かに操っていた人物…アンダーテイカー

彼がミュージックホールでの騒動に関わっている可能性は高いと思います。というかむしろ彼しかいない。

なぜアンダーテイカーは双子の兄を生き返らせようとしているのか。

アンダーテイカーはシエルの祖母の遺髪を持つなど、裏社会同士の繋がりからかファントムハイヴ家とは昔から関わりがあるようです。特にシエルの父であるヴィンセントに対しては強い思い入れがある様子。そして双子の兄にも深い思いがあったんじゃないでしょうか。

19巻91話のシエルのセリフで「僕だけが」「僕なんかよりもっと…」というのがありますが、「僕だけが(生き残ってしまった)」「僕なんかよりもっと(生き残るべき人がいた)」という言葉が続くのではないかと思います。

つまり自分なんかより兄が生き残ればよかった、という意味だと思います。病弱で人見知りだったシエルより明るく人懐っこい性格の兄のほうが皆にかわいがられていたのではないでしょうか(私は幼い頃のシエルも大好きですが)。

それで双子の兄を生き返すために歪んだ肉人形を生み出した。豪華客船編での事件も名門寄宿学校編での事件も試作品の実験に過ぎなかったんですね。

歪んだ肉人形は死者のレコードに続きを繋ぐことで動いていますが、成功率はエピソードの量や質に左右されるとアンダーテイカーは言っています。ファントムハイヴ家と昔から関わりがあり、双子の兄のこともよく知っていたアンダーテイカーはより質の良い兄の偽の記憶を作り出すことが可能なんじゃないでしょうか。だから赤の他人であったデリックや副校長よりも進化したものを生み出すことができた。

…と思っていたのですが、改めて考えてみると、アンダーテイカーがヴィンセントに特別な感情を抱いていたとしたら真っ先にヴィンセントを生き返そうとするのではないか?と。

でもそれは不可能です。なぜなら22巻105話のアンダーテイカーのこの発言。

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ファントムハイヴ邸が襲撃された時にお屋敷は燃やされてしまったので、ヴィンセントの遺体は「骨の髄まで」焼けてしまった。「あんな死に方じゃもう…」のあとに続くのは「生き返すことができない」ですかね?もはや誰なのかわからないほど酷い状態で発見されたのではないでしょうか。

ヴィンセントの遺体は使えない。では彼を生き返すためにはどうすればいいのか。

襲撃事件からしばらく経った後、何者かに連れ去られてしまっていた双子の兄のほうが悪魔召喚の儀式の生贄として殺されます。

アンダーテイカーはこの時に思いついたのかもしれません。

双子の兄の体を「器」にして、ヴィンセントのレコードを繋いだら…?

私はこの可能性に気づいたとき正直ゾッとしました。つまり体は双子の兄だけど中身はヴィンセントということですね。見た目は子供、頭脳は大人

そう考えると先ほどのページの次にあるアンダーテイカーの発言。

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この「ファントムハイヴ伯爵」というのは双子の兄のことを言っているのだと最初は思っていました。ですがこれはヴィンセントを指しているとも考えられますよね。

ただ、ここで一つ疑問なのが、儀式が行われていた建物はセバスチャンが燃やしてしまったので兄の遺体も一緒に燃えてしまったのではないか?ということ。燃える前にアンダーテイカーが回収したのでしょうか?

いずれにせよ双子の兄の体が綺麗に残っていることは確かだと思うので、アンダーテイカーが何かしらして運び出したのだと思います(適当)

そして最終的には完璧な「歪んだ肉人形」として生き返った双子の兄の姿をしたヴィンセントがシエルと対峙して、初めは「お父…様…?」と戸惑うものの「セバスチャン命令だ!あいつを殺せ!」という激しい殺し合いの展開になるのではないかとワクワクしています。


以上、長くなりましたが現時点での考察をまとめてみました。

恐らく私なんかの予想を超える展開が待っているとは思いますが、どのような結末を迎えるのか楽しみです。

うーん、しかし真相は知りたいけど黒執事は終わってほしくないという板挟み状態でもある…どうしたものか…。

黒執事25巻 感想


黒執事25巻の感想です。


S4の人気を失墜させるためシエルによって結成されたP5。公演が始まるやいなやあっという間にチケットは完売、ものすごい人気です。

それにしてもエドがめちゃくちゃ頑張ってますね…。たぶん普段のキャラとのギャップでいうとエドが一番かけ離れてると思うのですが、「お前やり慣れてるだろ!?」とツッコミたくなるくらいチョイ悪で強引な設定通りの表情や仕草をやってくれちゃってます。今回で確実にエドのファン増えましたねこれは。そして相変わらずハーコートくんちゃんはかわいい。

そんなP5の頑張りの裏でセバスチャンがミュージックホールによる死体遺棄の決定的な現場を取り押さえます。

シエルがP5を結成した本当の目的はミュージックホールから客を奪うことで元々希少なシリウスの採血量をさらに減らし、失血死した死体が遺棄されるのを待ってその決定的な証拠を写真に収めるというもの。

これにはアバーラインも納得できない様子でしたが、シエルにこのような手段を取らせてしまった自分を悔い、「次こそは貴方の手を汚さず事件を解決してみせる」と約束します。アバーライン警部本当にいい人だわ…。早く出世したまえよ。

そして先代からの付き合いである「ピット」というフリー記者の青年が初めて登場しました。7巻32話のヴィンセントの右にいる男の人がピットに似ている気がしますが違いますかね。その他に絵姿があるのは左目に傷跡のある男性と麗しきご婦人の2人ですが、後々登場するのでしょうか。


また、ミュージックホールが大量の血液を集めていた理由も判明。腎不全を患っている軍の上層部や貴族院のお偉いさんたちに多額の資金援助をしてもらう代わりに彼らに綺麗な血を輸血しており、そのために血液がたくさん必要だったと。

資金援助も目的の一つだとは思いますが、「お星様と呼ばれる方たちに輸血するため」というのが真の目的ではないでしょうか。特にシリウス。この辺りの考察はまた別の記事で書きたいなと思います。


それから、今回はシエルとソーマの関係についても描かれましたね。

アグニはソーマに悪事の片棒を担がせ、「僕はあいつを友人と思ったことなどない」と言い放ったシエルに対して不信感を抱き、ソーマを国へ帰らせようとします。

しかし、ソーマはシエルが復讐のために生き、孤独であろうとすることを理解した上でアグニが自分にしてくれたように今度は自分がシエルを支えたいという思いを伝えます。

この場面でソーマがミモザ、シエルがマリーゴールドの花を身に着けているのですが、枢先生によると花を描くときは花言葉を重視しているとのこと。

そこで2つの花言葉を調べてみました。

ミモザ…「秘密の恋」「友情」

マリーゴールド…「嫉妬」「絶望」「悲しみ」

ミモザはソーマからシエルへの思い、マリーゴールドはシエルの背負っているものが表されているようで2人の対比が何とも切ない。

シエルの後ろとシエル自身にマリーゴールドが描かれていますが、これはシエルのこれまで辿ってきた道が絶望や悲しみに彩られ、自身も絶望や悲しみに染まっているということなのかなと。リジーが離れてしまった今、ソーマがシエルの心の支えであって欲しいなと本当に思いますね。


…と、シエルとソーマの関係に目頭を熱くさせていると一気に奈落の底へ突き落とされる展開がこの後待っていました。

タウンハウスに誰かが訪ねて来て、ソーマが応対している間にアグニが暖炉の中からシエルの幼少期の写真を発見します。それを見て驚愕の事実を目にしたアグニはソーマにも知らせようと急いで駆け付けますが、客人から銃を突き付けられたソーマに「バンッ」と銃声が響いたところで次巻へ。

な、何が起こった…!?

いきなりの展開に頭が追いつかないまま終わってしまいました。

ここで何より気になるのが客人が誰なのかということですが、ソーマが「おお、お前か!」と喜んで迎え入れていることからもちろんソーマがよく知っている人物。そして目線がソーマより下に描かれているように感じるのでソーマよりも背が低い人物。あとは馬車で訪ねて来たことや「気安く触れるな」というセリフから貴族階級の人物。

以上のことから推測すると…


…ん?これシエルじゃないか…?


客人が何者なのかは謎ですが、私が気になっていたのはグレルの「どうせまたすぐ会うことになるんだから」というセリフ。これはシエルの周りの誰かが死亡予定者リストに載っており、その魂を回収するときに会うことになるという意味ではないかと。

つまり、ソーマの魂を回収するときに会うのでは…?

リストに載っているのがソーマじゃないとしてもシエルに関わりのあるところで人が死ぬのは確かだと思うので、何やらまた大きな動きがありそう。次巻予告も不穏だし。

そして、アグニが発見した写真。

これはほとんどの読者が気付いていると思いますが、「あの2人」が写っている写真ですよね。いよいよシエルの秘密が暴かれる時が…!黒執事も終わりに向かっているのがわかります。


とにかく次巻は衝撃の展開が待ち受けていそうなので何が起きても動じない覚悟で秋を迎えたいと思います。

新作『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』が発売される前にこれまでのシリーズを振り返ってみる


レイトン教授シリーズ完結編『レイトン教授と超文明Aの遺産』から4年。

その続編となる新作『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』が2017年7月20日に発売決定しました!待ってたよ!

ということで、新作に備えてこれまでのシリーズ全6作を私なりに振り返ってみようと思います。



レイトン教授と不思議な町
シリーズ第1作目。2007年2月15日発売。
プレイ時間:11時間

レイトン教授シリーズの記念すべき1作目。

とにかくレイトン教授の世界観がめちゃくちゃ好きで、元々謎解き系が好きなのもあって見事にどハマりしましたね。何回もプレイし過ぎてほとんどナゾの答えを覚えちゃってるんですがそれでも面白いです。

町の住人たちの秘密が明かされたときは驚きましたが、レイトンシリーズの醍醐味であるそれまでの謎の数々がひとつに繋がったときの快感はやっぱりいいですね。『不思議な町』の仕掛けは将来的に本当にこういう町も存在するかも…と思えるのが少し怖かったり。

今作はその後も登場するアロマとの出会いのきっかけとなる作品なわけですが、そのアロマがかわいいんですよ。嫁に欲しい。料理は私が頑張って作るから嫁に来てくれ。

最初の頃はプレイ時間が11時間とほんとに短くてあっという間に終わってしまうんですよね。ただ、これは何回もプレイしてストーリーもナゾも把握してからのゲームクリアにかかった時間なので、初めてプレイしたときはもう少し長かったと思います。まあそれでも私はクリアに時間がかかるタイプなので早い人はもっと早く終わると思います。初めてレイトンシリーズをプレイする人には取っ付きやすくていいんじゃないかな?と。


レイトン教授と悪魔の箱
シリーズ第2作目。2007年11月29日発売。
プレイ時間:17時間

実は私が初めて買ったのが『悪魔の箱』でした。当時流れていた大泉洋さんのCMを見て「なにこれ面白そう!」と思ったのがきっかけで即買ったのを覚えてます。

クリア後すでに発売されていた前作の『不思議な町』もすぐに買って、それからはもうすっかりレイトン教授の虜になって今に至るというわけです。

モレントリー急行に乗って旅する感じとか、開けたら必ず死ぬと言われる呪われた箱の存在とか、選ばれた人しかたどり着けない幻の町とか、不老不死の吸血鬼が住む城とか、私の好きな要素がてんこ盛りで初めて買ったレイトン作品という思い入れも含めて印象に残っている作品です。

そして物語の結末がとにかく感動します。私が涙もろいせいかもしれませんが、『悪魔の箱』以降は毎回エンディングで泣いてます。

また、レイトンシリーズではストーリーとは別にミニゲームのようなモードもいくつか用意されてますが、『悪魔の箱』のハーブティーミニゲームの中では一番好きかもしれないです。ブレンドを自分で考えるのが楽しいんですよね。


レイトン教授と最後の時間旅行
シリーズ第3作目。2008年11月27日発売。
プレイ時間:20時間

『不思議な町』『悪魔の箱』と合わせた第1シリーズ最後の作品。

シリーズ最高傑作と名高い作品の通り、これまでの2作品と比べるとスケールが増しています。『不思議な町』や『悪魔の箱』はあっという間に終わってしまった印象ですが、今作はストーリーもナゾトキもやりごたえがあります。

そして何と言っても今作の見所は「レイトンの恋愛」が描かれているところでしょう!大学教授になる前のまだ例の帽子を被っていない頃のレイトンや、恋人クレアとの甘いやり取りなどなど普段からは想像できない(失礼)新鮮なレイトンの姿が見られちゃいます。

…ただ、物語の結末が本当に切ない。本当に。もう涙がボロボロ溢れて止まりませんでした。今までクレアとの約束で頑なに帽子を脱ごうとしなかったレイトンでしたが、ここで初めてその帽子を脱ぐんですよね。そしてレイトンの髪型に衝撃を受けるという。

結末といえばルークも親の仕事の都合で引っ越さなければいけないということで、レイトンと離ればなれになってしまいます。別れ際のルークのセリフでまた号泣しちゃうんですよねぇ…。そんなルークを見てレイトンの目にもうっすら涙が滲むのもまた泣ける。

そういう訳でこの『時間旅行』がレイトンとルークの最後の旅になってしまいましたが、成長して本物の英国紳士になったルークと再会できるのが楽しみです。新作にもきっと出てきてくれるよ…ね…?


レイトン教授と魔神の笛
シリーズ第4作目。2009年11月26日発売。
プレイ時間:20時間

第2シリーズ最初の作品。この『魔神の笛』から時系列が「過去」になり、シリーズ全6作の中では一番昔の出来事になります。

物語は『不思議な町』の3年前、レイトンとルークの出会いが描かれています。今作からはレイトンのかつての助手としてレミが、そしてドン・ポールに代わる新たな敵としてデスコールが登場します。と言っても時系列でいうとデスコールのほうがレイトンの最初の敵になるわけですね。

結末の意外性や衝撃度というと前作と比べて物足りない感じは多少ありますが、動物にめっぽう弱い私は前作と同じくらいかそれよりも泣いてしまいました。うっ…ラグーシ…。あと黒カラス団のクロウがすごくかわいいです。

前作『時間旅行』で自分の中のレイトンシリーズは完結してる、という声は多いですが、個人的に『魔神の笛』をはじめ第2シリーズはあって良かったと思っています。私も『時間旅行』で終わりだろうなと当時は思っていたので、『魔神の笛』が発売されたときは物語がすでに完結してようがとにかくもう一度レイトンシリーズが遊べるだけで嬉しい!という気持ちが一番強かったです。ただ、やはり後付け感は否めないのでそこはまあ仕方ないですね。


レイトン教授と奇跡の仮面
シリーズ第5作目。2011年2月26日発売。
プレイ時間:35時間

『魔神の笛』から1年後、『不思議な町』の2年前のお話。前作に比べプレイ時間が一気に増えました。

まず、なんといってもこの『奇跡の仮面』で大きく変わったのが3DS対応になったことです。

レイトンたちも2Dから3Dへと進化し、ぬるぬる動きます。こ、これが時代の進歩か…と当時は衝撃を受けましたね。これまでとは雰囲気がガラッと変わってしまい、レイトンシリーズの絵本のような素朴な世界観が好きだったので最初は戸惑いました。慣れてしまえばグラフィックも断然キレイですしクオリティも高いと思いますけど、なんとなく「これじゃない感」が拭い去れなくて。

あと、今作では不満というか少し「うーん」と思った点がいくつかあります。

1つ目は、セーブデータが1つしかないということ。個人的に3Dになったことよりもこっちのほうが衝撃でした。我が家では母、私、妹の3人でレイトンシリーズをプレイしていて、これまではセーブデータが3つだったので丁度良かったのです。それが今作は1つしかない!これは非常に不便でした。次作の『超文明Aの遺産』では3つに戻っているのでやはり不満の声が多かったのでしょうね。なぜ『奇跡の仮面』だけ1つにしたのか不思議です。

2つ目は、虫メガネカーソルが使いにくい。これまでは下画面をタッチして人に話しかけたりひらめきコインを見つけたりしていたのが今作以降すべて虫メガネカーソルでの操作に変わりました。話しかけるのはいいとしても、ひらめきコインが探しにくい。隅々まで探すためにカーソルをグリグリするのですがそれが酔うんですよね。まあ好みの問題ですが私はひたすら画面中をタッチするほうが好きです。

そして3つ目は、ミニゲームが微妙…なんですよね。個人的に『魔神の笛』のミラクルフィッシュが難しくてあまり面白くないなあと思っていたのですが、『奇跡の仮面』については全部が正直に言うとちょっとつまらないな…と。

文句ばっかり言ってますがストーリーに関してはとても面白かったです。『時間旅行』に続いてレイトンの過去が語られ、今作ではレイトンが考古学の道に進むきっかけになった高校生の頃の出来事が描かれています。

奇跡の紳士は一体何者なのか、事件の裏で操っている人物は誰か、そして奇跡の仮面に隠された悲しい真実とは…。過去と現在を行ったり来たりしながら徐々に謎を解き明かしていく感じが面白かったですね。

それにしても、親友を失ったり最愛の人を失ったり、他にもいろいろと衝撃の事実が後に判明しますがなかなかにレイトンは壮絶な過去を経験してるんですよね。まあ壮絶な体験をしてるのは今も変わりませんが。


レイトン教授と超文明Aの遺産
シリーズ第6作目。2013年2月28日発売。
プレイ時間:39時間

レイトン教授シリーズの最後を飾る作品。

第2シリーズの物語の中心に大きく関わっていた「アスラント文明」。そのアスラントの英知へたどり着く鍵となる5つの「エッグ」を集めるため世界中を旅する物語。

最後の作品というだけあって世界を巡る壮大なストーリーになっています。5つの村に行かないといけないのでそれぞれの村での話の展開が早く、序盤はポンポンとストーリーが進んでいきます。ですが終盤はラピュタになります。

そして今作では『魔神の笛』からの謎がいろいろと明かされ、衝撃の事実のオンパレードといった感じ。終盤になって次から次へと衝撃の事実が飛び出してくるもんだから頭が追いつかないままエンディングを迎えるという感じ。

サーハイマン=デスコールというのは声で完全にバレちゃってたので、そこも隠してればもっと驚いたかもしれないですね。

あんなに弟思いのいい子だったのに、アスラント文明に人生を狂わされたせいで邪魔をするのであれば弟だろうと容赦なく殺そうとする冷酷な人間になってしまったのか…と思うと悲しいですね。

アスラントの秘密を解くために利用していたとはいえ、仮面で顔を隠したデスコールではなく、自らの素顔を晒したサーハイマンとしてレイトンたちと旅をしたのはきっと楽しかったんじゃないかなあと勝手に思ってます。復讐のためだけに生きたデスコールにはこれからは自分の幸せのために生きてほしい。


…と、最後は作品の感想というよりただのデスコールへの思いになってしまいましたが、レイトンシリーズ全6作を振り返ってみました。思ったより長くなってしまった。

新作『レイトン ミステリージャーニー カトリーエイルと大富豪の陰謀』では、これまでの壮大な物語ではなくロンドンで起こる小さな事件を解決していくというストーリーになるとか。

レイトンシリーズといえば、ある一通の手紙から物語が始まり最後には事件の裏にひそむ壮大な謎を解き明かす、というのがお決まりだったのでどういう展開になるのか楽しみです。

行方不明になったレイトンも気になりますが、それよりカトリーはレイトンと誰の娘なのか?というのが最大の謎ですよね。個人的には「レイトンは結婚しておらず、カトリーは養子なのでは?」と思ってます。レイトン自身も養子だったので何らかのきっかけでカトリーを養子にもらったのではないかと。

ミステリールームでも息子・アルフェンディがいるので彼とカトリーは実の兄妹で、自分のように離ればなれにさせないよう2人とも養子にもらった…みたいな。それかアルフェンディのことは完全になかったことにされているか。

うーん、気になりますね。兎にも角にも7月20日が待ち遠しいです!

がっこうぐらし!9巻 感想


ものすごく今更感満載ではありますが、相変わらずマイペースに「がっこうぐらし!」9巻の感想を。


いよいよ大学編も佳境に入り、クライマックスへと向かっている「がっこうぐらし」。

前巻ではついに武闘派が動き出し、アサシンシノウの活躍によって穏健派や学園生活部のメンバーが次々と捕らえられてしまう危機的状況に。

るーちゃんと離ればなれになったりーさんは憔悴しきっているし、最近覚醒してめちゃくちゃ頼りになるゆきも精神が不安定になったのかめぐねえの姿が見えるし、くるみちゃんはもう裏表紙からして嫌な予感しかしないしで初っ端からいろいろとヤバい。

アサシンシノウがゆきたちが監禁されている部屋にやって来て高上殺しの犯人について問い詰めますが、ゆきたちではないことを確認するとボウガンで撃ってしまったことを高上の代わりに謝ったり、鍵を開けておくから逃げてと言ったり、るーちゃんについても素早く理解を示したりとめちゃくちゃいい子。アヤカたちの指示に従ってはいますが、やはり武闘派のやり方には納得できないのでしょう。シノウちゃんだけは違うと思ってたよ!

そして捕らえられた穏健派と武闘派が直接話し合い何とか高上殺しの誤解を解こうとしますが、…おや?タカヒトのようすが…?タカヒトが感染しているとわかったときのアヤカの嬉しそうな顔がホラーでしかない。

その頃、みーくんは理学棟にいる青襲さんという女性(6巻巻末の電波受信記録を書いた人)から現在起こっているパンデミックは接触感染だけでなく空気感染する恐れもあるという情報を聞きます。

確かにそれならかれらとは接触していないはずの高上やタカヒトが感染した理由もうなずけます。ですが、空気感染だとしても学園生活部のメンバーが大学に来た直後に立て続けに2人も感染するというのはやっぱり引っ掛かるんですよね…。

恐らく高上やタカヒトの感染源はくるみちゃんなのではないかと私は思います。

この状況化で生き残っていることからも学園生活部のメンバーに空気感染の抗体があるのは確か。しかしくるみちゃんはめぐねえと接触してしまい、鎮静剤などを投与したものの完全に治癒できなかったせいで、意識はあるが身体はかれら化するというアルティメットくるみになっているわけです。つまり、そこら辺にいる普通のかれらとは違う特殊な状態。そのために高上とタカヒトはアルティメットくるみを受け入れられず突然変異を起こして空気感染してしまった…的な。

高上はボウガンで撃ったときにくるみちゃんと接近しており、タカヒトもその後くるみちゃんとみーくんを追い回しています。その時に2人とも感染したんじゃないかと。それ以外にくるみちゃんと会う機会はないですし。

高上のほうが発症が早かったのはくるみちゃんにより近かったのとタカヒトはヘルメットを装着して防御していたからではないでしょうか。一緒にいたタカシゲもその時感染したが発症する前に死んでしまった。

ただ、くるみ感染源説で問題になるのがゆきたちや穏健派のほうが毎日一緒にいるのになぜ感染しないのか?ということ。ほんの少し近づいただけで感染してしまうのにあんなに近くで生活していて感染しないわけがないだろうと。

…うん、それはきっとあれだ、ゆきたちはめちゃくちゃ強力な抗体を持ってるからちょっとやそっとのことじゃ変異したりしないんだ。きっとそうに違いない。


そういえば、8巻のカバー裏にあったキャラクター設定資料集を見ていて、武闘派メンバーの名前、特に苗字がその人のポジションというか立ち位置を表しているのでは?ということにふと気づきまして。

がっこうぐらしでは個性的な名前のキャラクターが多いですが、武闘派の5人は何だか意味がありそうだなと思ったのでそれぞれ書き出してみます。


頭護貴人
これはもうそのまま、「頭」を「護」る「貴」い「人」じゃないですか?タカヒトは自分が「選ばれた」と思っており、それは8巻でも彼が言っている通り「上に立つ人間」に選ばれたという意味。「頭護」はまさにリーダー的ポジションであることを表していると思います。

城下隆茂
城下というと城下町しか思い浮かばなかったんですが調べてみると「城下の盟」という故事があるらしく、「敵に首都まで攻め入られてする、屈辱的な降伏の約束」のことを言うそうです。この「屈辱的な降伏」がくるみちゃんを襲おうとしたものの最後は命乞いをしたタカシゲにダブる気が。タカヒトという領主を取り囲んで生活してる城下町ポジション。

神持朱夏
アヤカもわかりやすいですね。彼女も自分は選ばれた人間だと思っていて、「この世界は私のためにある」だとか「私は無敵」だとかまるで自分が神にでもなったかのような頭おかしい言動をしています。でもこんなこの世の終わりみたいな状況を謳歌できるのもある意味才能だなと思いますけどね。「神を持つ」から神ポジション…というのもアレなので自称神ポジションで。

右原篠生
「右」という漢字には「右腕」や「右に出る者はいない」などの「他と比べて優れている」というような意味合いがありますよね。シノウちゃんはアヤカからも「大切な人材」と呼ばれるほど武闘派きっての戦闘要員で、極めて重要な存在です。ということで右腕ポジション。

高上聯弥
高上は「高い」「上」といった立ち位置に関する漢字が使われてますが、武闘派の中で上のポジションにいたわけでもなくというか一番下、能力が高いというわけでもなくボウガンで威嚇しようとしてミスるし、真っ先に切り捨てられそうな彼がなぜ武闘派にいたのかが正直疑問なのですが…。まあ、名前は「高い」所から落下して死んだってことを表してるんじゃないですかね(適当)


こんな感じで、高上を除いてはそれぞれの名前が現在の立ち位置のようなものを示しているのではないかと思います。

一応、穏健派のメンバーの名前も何か意味があるのかなと思ったのですが武闘派のようなわかりやすい意味は見つけられませんでした。

ただ、「出口」「喜来」「光」といった明るいイメージの漢字が使われているような気がしないでもない…?武闘派は5人中3人死亡(内1人は不明)ですが穏健派は全員生き残りましたからね。

名前といえば、学園生活部のメンバーは名前がひらがなで表記されていますが、大学メンバーはカタカナ表記なのは何か理由があるんでしょうか。高上だけはなぜか漢字ですが…ってまたお前か。

今のところ高上は女の子に向かってボウガンを撃ちかれら討伐は彼女であるシノウちゃんに「私のほうが上手いから」と言われ任せるしかなくその彼女を妊娠させておきながら自分は感染してしまいたった1巻登場しただけで死んでいったクズって印象しかないけど大丈夫だろうか。


さて、話を戻して9巻の感想に。

学園生活部のメンバーが解毒剤を持っていると信じ込んでいるタカヒトは解毒剤を出さざるを得なくするために校門のバリケードを破ってかれらを侵入させ、何を考えているのかサイコパスアヤカが放送室からサイレンを鳴らしてさらに大学内におびき寄せてしまいます。

すると、ゾンビパレードの列に混じって行進するくるみちゃんの姿が!なんてこった!

必死にゆきが呼びかけるも反応を示さず、ああ…くるみちゃんはもうダメなのか…と絶望していたところの、

床ドン!!!!!

こんなの惚れるに決まってるじゃん…結婚しよ…。

そして、もう意識がほとんどなく、いつかれら化するかわからない状態のため学園生活部の皆から離れようとするくるみちゃんに、「最後まで一緒だよ」とゆきは約束する。たとえお別れする日が来ても、最後のその瞬間まで4人で一緒にいたい。ゆきがサークルノートに書いた「学園生活部は不滅です!」の言葉が浮かび、私の目にも涙が浮かびます。

一方、校舎に戻りるーちゃんを探していたりーさんはやっとの思いで別れた場所にたどり着き、床に倒れたままのるーちゃんを発見。しかしすでにかれらも校舎内に侵入しており逃げ場がなくなってしまいます。

るーちゃんの導きで意を決して窓から飛び降りたりーさんですが、降りた先にはなんとかれらが。足を痛めてすぐには動けないりーさん。どうしようヤバい!と思っていたところ、鮮やかに後ろからアイスピックでかれらを一突きしりーさんを助けてくれたシノウちゃんの一言、

「妹さん…見つかったんだね」

こんなの惚れるに決まってるじゃん…結婚しよ…。

その後、暴走したタカヒトが車で突っ込んでくるなど危ない場面もありましたが全員で反撃体制をとったことで諦めてくれた様子。学園生活部も無事再会できました。

それにしてもタカヒトの生命力というか生への執着心はすごいですね。「感染したら排除」というルールを定めておきながらいざ自分が感染したら「俺は選ばれたのだから生き残る!」ってそりゃ自分勝手すぎるだろう…。なかなかしぶとかったですが最後はアヤカにまで裏切られて死亡。

そんなアヤカも「私は選ばれたから死なない」となぜか絶対の自信を持っているようですが、大学から逃げ出してすぐ車が止まりかれらに囲まれてしまいます。このままあっけなく終わってしまうのか…?

でも個人的にアヤカはここで終わらない気もします。というより、これだけの自信があるからにはそう簡単に終わって欲しくない。何か最後にやらかしてくれるのを期待します!


大学での生活も終わり、いよいよ最重要目的地であるランダルコーポレーションへと向かいます。くるみちゃんと最後まで一緒にいることを約束し、りーさんは現実を受け止めるーちゃんと決別することができ、これで学園生活部はもう何があっても大丈夫でしょう。

ランダルでは現在起こっているパンデミックについての真相が暴かれるのかどうか。そして、その時に学園生活部が抱くのは希望かそれとも絶望か…。

物語の核心に迫りつつある次巻も楽しみです!


ゴスロリで酒豪のスミコの行方も気になります…。

映画『黒執事 Book of the Atlantic 』感想


「劇場版黒執事、2017初春公開決定!」という知らせを受けてから1年…。

ついに観てきました「劇場版黒執事Book of the Atlantic」!!!!!

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公開は1月だったのですが、特典の描き下ろしミニ色紙のシエルが欲しくてそれまで我慢してまして、今週やっとシエルが出たので観に行くことができました。

実は私シエル運が恐ろしいほど皆無で、缶バッジとかラバストとかトレーディング系はシエルが出たことが一度もなくてシエル以外コンプしたのにシエルだけ出ないなんてこともあってそれはもうシエルに嫌われまくっていたので今回の色紙も絶対出ないよなぁなんて期待してなかったのですが、なんと…




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…出ちゃいました。

ああああああああああああああああああ坊ちゃん麗しいよ坊ちゃん!!!!!!!

今までシエルが出なかったのはこの為だったのかと思うほど驚きました。まだ2月なのに2017年の運すべて使い果たした気がする。


…と、前置きはここまでにして映画を観た感想を。

一言で表すと、「めちゃくちゃ面白かった」

公開当初から原作ファンだけでなくそれ以外の人にも評判が良いと聞いていたのでハードルが上がっていたのですが、それを余裕で超える面白さでした。

原作の中でも特に人気が高い豪華客船編ということでファンの期待はとても大きかったと思います。私も一番好きなエピソードだったので、それを裏切らないでさらに期待以上にして作り上げてくださったのはすごいなぁと。

原作ファン以外の人にも評判が良いと聞いたときは少し意外だったのですが、大量のゾンビやリジーや葬儀屋や客船の沈没など手に汗握るような「あっ」と驚く展開が満載なので、何もストーリーを知らないほうが逆に楽しめるのかもなと思いました。ストーリーを知っててもハラハラしましたし。

この豪華客船編は「劇場アニメっぽいものを描こう」と考えて執筆されたということで、まず舞台がタイタニックだしゾンビが暴れ狂うしアクションシーン盛り盛りだしでスクリーンで観ると音の臨場感も合わさってものすごい迫力でした。

個人的に4Dで観たら面白そうだな、と。沈没の揺れに合わせてシートが動いたり、ゾンビをぶった斬ったときの血の代わりに水が飛び出たり。…それはちょっと心臓に悪いのでやめましょうか。というか見終わる頃にはびしょびしょになりそう。


それより何より、リジーのシーンが素晴らしすぎましたね!

豪華客船編での主役はリジーだと思っていて、あの戦闘シーンが大好きなのでスクリーンで観るのを楽しみにしていたのですがもうかっこよすぎました。普通に号泣してました。ゾンビを剣でぶった斬ってるときの「はっ!」っていう掛け声がいつもより低めのトーンでめちゃくちゃかっこいいんですよ…。強くてかわいい女の子最高。

それと、豪華客船編の見所の一つでもあるのがシエルによる「不死鳥!!」ポーズだと思うのですが、劇場版でも全力でやってくれていました。

死体を止める装置を動かすためドルイット子爵に「皇帝への忠誠を誓う不死鳥の舞を見せてくれたまえ!」と言われるシーンで、今まで以上に全力の不死鳥!!!を披露したあと「よろしい諸君!見せてやろう…」とドルイットが満足気に語っている後ろで「うああああああっ」と恥ずかしさに悶えているシエルがかわいかったです。

あと、リジーに「一緒ならどこでもいい」と抱きつかれて「どこでもいいが一番困るんだが…」と照れてるシエルも激萌えなのでぜひ見たかったのですが、2人のラブラブぶりはエンドロール後のおまけエピソードで見せてもらったので良しとしましょう。

他にもWチャールズの活躍など、原作にはない部分もあってすごく楽しめました。

この豪華客船編はスクリーンで見てこそだと思うので、できればもう1回観に行きたいなぁと思います。

黒執事24巻 感想


黒執事24巻の感想とちょっとした考察です。ネタバレ含みますのでご注意ください。


さて、前巻から「青の教団編」に突入した黒執事

枢先生がTwitterで「今までにない黒執事になってると思いますのでちょっとびっくりするかもしれませんが」と仰っていたので一体どんな展開になるのかワクワクしながら読んだら…

「ファントム・ファイブ」だと…!?

めちゃくちゃ笑いましたファントム・ファイブ。ローブ姿のときに1人だけ身長が低かったので、もしかしてシエルがアイドルに!?と一瞬期待しましたがハーコートくんでした。シエルはプロデュースする側でしたね。それも鬼畜プロデューサー。さすがファントム社の社長です。

いやあ、それにしてもハーコートくんの太ももが素晴らしいですね…。完全に女の子にしか見えないかわいい。「来場者のことをお兄ちゃん・お姉ちゃんと呼ぶこと」と設定書に書くシエルわかってます。

チョイ悪で強引なエドも新鮮でいいです。シエルが言っていたように、地位・教養・品位・人望・容姿と持っているものは完璧なのに「シスコン」というただその1点で全てをぶち壊してるのが最高です。エド好きだよエド。

P5がどのようにS4を巻き返すか、シエルの策略が楽しみです。もし本当にこの2つのグループがいたら私なら確実にP5を応援しますね!ハーコートくん激推しになりますかわいい。弟系小悪魔にお金搾り取られたい。


そして、スフィア・ミュージックホールの裏で行われていたことも徐々に明らかになってきました。

セバスチャンの潜入によりホールの奥の施設で参加者の血液を集め、輸血実験を行なっていたことはほぼ確定。

ニナによると、S4よりも上位の「お星様の名前」を持つ者がいるらしく、その方たちの部屋も施設の奥にありました。シリウス様と呼ばれる人物はすでに少し出てきましたが、なかなか豪華な部屋で暮らしてる様子。カノープスは真逆の質素な部屋で、ベッドの脇と上にある血の付いた包帯が気になります。ベガの部屋はとてもかわいらしくて女の子だろうなというのがわかりますね。ドレッサーや枕、ぬいぐるみが2つずつあるので双子でしょうか。

そして一番気になるのがポラリスの部屋。部屋中が荒れていてぐちゃぐちゃです。相当暴れまわったんでしょうね。ポラリスが現在どのような状態にあるのか怖いです。

この星の名を持つ者たちは一体何者なのか…?非常に気になります。


終盤ではサリヴァンちゃんが実験を成功させ、それぞれの星の名の血液の赤血球表面にある物質が異なっていることを発見。

これらのシリウスカノープス、ベガ、ポラリスという4つの分類はABO式血液型による分類で間違いないと思います。血液の分類は1900年頃に発見されたそうで、シエルたちの生きていた時代にはまだ血液型というのが存在しなかったんですね。

で、シリウスが一番珍しいと言われているのでAB型。その次に珍しいカノープスはB型でしょうか。坊ちゃんはAB型なんですねふむふむ…。

バイオレットもAB型なようで、ブラバットに「シリウス様の光が弱まっているからキラキラを分けてほしい」と言われて輸血させられているようです。

恐らく、他のS4のメンバーは純粋に自分たちが再び輝く場所を見つけることができた喜びでアイドルをしているのだと思いますが、バイオレットだけはミュージックホールの「怪しさ」に気づいているのだと思います。

毎日が充実していて楽しそうな他のメンバーを見るバイオレットを見るのがつらい…。


でもサリヴァンちゃんが実験を成功させたことでブラバットがインチキ占い師だという可能性が濃厚になったんじゃないかと。

あのカップに血を垂らす占いはサリヴァンちゃんがやっていたように血液型によって色が変わる液体を使い、「B型はマイペース」とか「AB型は天才肌」とかそれぞれの血液型の性格を適当に言っていただけなんじゃないでしょうか。まあ実際には血液型と性格の関係は何の科学的根拠もないらしいですが。

セバスチャンやシエルが現れたときも、人間じゃないと見抜いたセバスチャンだけを見て「君は…」と驚いたのではなく「君らは…」とシエルも含めて言っていましたし、2人のことを元々知っていたのでは?だからセバスチャンが悪魔ということも知っていた。

リジーを占ったときも「婚約者について悩みを抱えている」ことを見抜いていましたし、リジーについても元々知っていたんじゃないかと。となると、シエルたちに近い人物が裏で手を引いてるのではないかと思います。例えばアンダーテイカーとかアンダーテイカーとかアンダーテイカーとか。


さて、そんな中気になるのがやはりリジー。せっかくセバスチャンが連れ戻したのに脱出してしまいました。それにしても悪魔であるセバスチャンを剣先でほんの少しでも捕らえることができるとは、さすが剣術の天才です。

しかし、そこまでしてリジーはなぜミュージックホールに留まり続けるのでしょう…。「あたしだけはそっちに帰れない」というセリフも気にかかります。本当は帰りたいけど帰れない、もう後戻りできない、そういうことでしょうか…?


大量の血液はどこに消えているのか、星の名を持つ者は何者なのか、リジーがミュージックホールに留まる理由とは何か、そしてこの騒動の裏で手を引いてる人物は一体誰なのか?

これらの謎が明かされるかもしれない25巻も楽しみです!